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痔瘻

切開開放手術(Lay Open)

 

低位筋間痔瘻などの浅い位置にある痔瘻に対して行います。
メスで瘻管を切開し、原発巣を開放します。開かれた部分は創の治りとともに少しずつ盛り上がっていきます。
切開開放手術は再発が少なく有効な術式です。

メリット
根治性が高い。

デメリット
深いタイプの痔瘻は肛門が変形するリスクがある。

括約筋温存手術(Coring out)

括約筋の損失を最小限にするために瘻管をくりねいていき、切除後に内肛門括約筋、粘膜をそれぞれ吸収糸で縫い閉鎖し、2次口は解放創とする方法です。

 

 

シートン法(Cutting Seton) 

シートン法は、切開を伴わずに原発巣と瘻管を開放するという術式です。
手術は、原発口から原発巣を通し皮膚に至る経路にペンローズドレーンなどを通します。。
術後はしばらくして排膿が収まれば、ゴム輪に変えて徐々に細くして、ゴム輪は週単位で時間をかけ途中ゴムが緩んでくることがあるので、締め直しなどを行いながら経過をみていきます。3~4週間ほどでゴムはぽろっと脱落します。

ゴムを締める前に局麻で肛門の皮膚をCutしておくと痛みが少ないです。
切開開放手術では難しいとされる、高位の痔瘻や複雑な痔瘻にも可能な術式です。

 

メリット
肛門の変形リスクが少ない。

デメリット
時間がかかる。ゴムの締め直しが痛い。

シートン法(Loose Seton) 

クローン病の肛門病変は難治性であり、痔瘻の完全治癒よりも肛門痛の改善を優先する必要があります。その時は締めないで排膿を優先するシートン法が有用です。

近年、MRIでⅢ型と診断され後方に膿瘍が認められた場合には(MRI navigating Seton)、まず皮膚から最短で切開排膿し、側方の2次口などにLoose Setonして、そしてLoose Setonの抜去後に、(Cutting) Setonで原発口と原発巣をドレナージする方法が、低侵襲であり有用です。

Case

右の写真は、クローン病の低位筋間の複雑痔瘻です。

0-3時の切開解放創と2時方向と9時方向の低位筋間痔瘻にペンローズでLoose Setonをしたところです。

手術の詳細は、

0-3時には2次口が多発していました。2時方向に容易に原発口があり、また筋間の皮膚に2次口がありこれを利用してSetonを挿入できました。

9時方向は切開排膿術の後で2か所の小指頭大の2次口がありました。瘻管は細く2次口からくりぬきながら原発巣と原発口を同定しました。

​開放創の治癒具合でCutting Setonにも変更できます。

Ligation of inter-sphincteric fistula tract (LIFT)

内外括約筋間を切開して原発巣を同定し内肛門括約筋側で結紮切離して、原発巣部分は切除し2次口側は解放とする術式です。

再発率は高いですが、低侵襲のため欧米では普及してきています。

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外科丸
​GEKAMARU
外科丸らは、主に下部の消化器外科を専門領域としています。
そして、「健康的であり、誠実に接し、満足感ある医療を提供する。」ことをモット―として日々働いています。
​​群馬県伊勢崎市にて
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